グッドモーニングカフェ(宮崎市)

ひとり時間を楽しんでもらえたら嬉しいです。不定期オープンの自宅カフェ。1〜2名様、大人専用。最新のブログに現在の営業についてご案内しています。

ありがとうございました

こんにちは。

ご訪問ありがとうございます。

6月20日(火)〜7月21日(金)の期間営業、無事終了いたしました。

今回も多くの方々にご来店いただきました。

このスタンスで続けられるのも、ひとえにお客様のご理解と応援あってのことです。

心より感謝申し上げます。ありがとうございました✨✨

 

それでは営業終了後の恒例、今回のメニューについての説明というか、私の備忘録として、どんなものを作ったかを振り返ります。

 

f:id:umiuchi2004:20230723141006j:image

 

今回のメニュー表には、初めて観に行った藤井フミヤさんの作品展にて購入した、オリジナルマスキングテープを使用しています(笑)。

パンクな装いながらミステリアスな横顔の女性の絵の背景に描かれていた、モザイク模様だけをマステにしたもの。この中間色の絶妙な組み合わせのおかげで、ぼんやりしたイラストを少し引き締めてくれた気がします。

 

f:id:umiuchi2004:20230723162943j:image

 

梅雨の終わりから初夏にかけての時期、スープは冷製で出そうと考えていました。前回の冬には具たくさんの郷土汁だったので、喉ごしのよいポタージュ系がいいと思い、元気の出る色合いも含めてガスパチョに決定。

トマトも今の時期は甘い中玉~プチトマト、カラフルなものまで様々な種類が出荷されていて、直売所でも選ぶのに迷うほどです。

トマトをベースに、玉ねぎ、キュウリ、パプリカ、にんにくなどが入っています。水は一滴も使わないので、生野菜のうま味がギュッと凝縮されています。

塩はほんの少ししか用いていません。盛り付けた後に上にパラパラと多めに散らしたフレーク状の海塩とフレッシュなオリーブオイルで、各自調節しながら召し上がって頂きました。

ワインが欲しくなる、とかこのスープとパンだけでもいい等々、お客様の反応が嬉しかったので、また夏にお目見えさせようと思います。

 

f:id:umiuchi2004:20230723162139j:image

 

メインプレートは、そば粉のガレットのサラダ仕立てを中心にしました。

カフェのメニューとして日本にもすっかり定着しているガレットですが、クレープとの違いは?

元々、仏ブルターニュ地方のそば粉で作られる食事としてのパンケーキの一種が、ガレットと呼ばれる郷土料理。

後にそれを小麦粉で作り、卵やバターや砂糖を加えて出来たものがクレープ。ガレットが塩味の主食であるのに対し、クレープはデザートやスイーツの分類に入るようです。

宮崎市近郊の国富町産のそば粉を、塩と水と卵で溶いた生地を、鉄の小さなフライパンで焼きました。クレープよりもやや厚めで、香ばしくモチモチした食感です。

トッピングは旬の素材、初カツオで作った自家製のシーチキンにしました。味のバランスを取るために、キノコをバルサミコ酢でソテーしたものや酢づけのオニオンなどと一緒に、たっぷりのサラダと盛り合わせています。

ここにも甘いプチトマトが入ります。何粒か散らしたブルーベリーの甘さもちょっとしたアクセントに。

ピンク色のソースは、ビーツ入りのヨーグルトソースです。カツオを鯖サンドに見立てて、クミン風味にしてみました。

色んな味が合わさって何料理とも言えないですが、どこか旅先に来たような気分を味わって貰えたらいいなと考えました。

 

f:id:umiuchi2004:20230723162232j:image

 

オーブン焼きは、メインとは異なるエスニックをぶつけてみようと、タイカレー風のクリームグラタンにしました。チキンとナスとほろ苦い小松菜にクリームの組み合わせです。

お口直しには、いつもの糠漬け(キュウリ、ニンジン)とラディッシュのピクルスを。個人的に乳酸発酵の進んだ酸味のしっかり出た糠漬けが好きです。これだと酢を使うピクルスよりもマイルドな酸味なので、食べやすいように思います。

ラディッシュはピクルスにすると、漬け汁ごと綺麗なピンク色になるので気に入っています。糠に付けたら早くあげないと色素が抜けてしまいます。味はいいのですが。

箸休めはスタッフドエッグ。白身のボートに黄味とフレッシュチーズやハーブを練り合わせたペーストを絞り、ナッツを散らしました。

 

f:id:umiuchi2004:20230723140959j:image

 

続いてスイーツ。

いくつか選べる焼き菓子をお出ししているのですが、「色々食べたい」とのお客様からの声もあり、それならいっそはじめから一口ずつ盛り合わせてしまえばどうかと、今回はアソートというプレートで提供することにしました。

冷菓として夏らしく爽やかな、レモンの皮で風味をつけたミントのアイスを。クリームはほぼ使わない、さっぱりとしたジェラートタイプです。ケーキはブラウニーやモカチーズケーキ、レモンとココナッツのタルト風など、その時により組み合わせが変わりました。

ちなみに二枚のお皿は、友人でもある陶芸家さんの作品です。

「器は料理の着物」と言ったのはかの魯山人ですが、何をどうやって盛り付けようかとワクワクする気持ちやアイデアを、彼女のお皿から貰えています。


f:id:umiuchi2004:20230723141351j:image

 

ここ二回の営業で続けて出している、はちみつプリンです。

プリンの後にアソートまで召し上がるお客様もいらっしゃるので、プリンはデザートとはまた別格の存在かもしれません(笑)。大きめなのは自他ともに認めるところですが、本当にたくさんの方にご注文頂きました。


f:id:umiuchi2004:20230723141002j:image

 

北側の壁に新しい絵を飾りました。

中央上と左、右下のポストカードの写真の三点は、地元を拠点として創作をされている、画家さんと写真家さんの作品です。

小さくても原画の持つ力は素晴らしいです。静かに発散される創作物の熱量というのか気配のようなものが、あたりの空気に溶け出ているのを感じて心地よい気分になります。

ちなみにフミヤさんの作品(ポストカード。原画はだいぶ大きいです)が真ん中の3点です。例のマステは、金色の額の絵に描かれています。


f:id:umiuchi2004:20230723141009j:image

 

本棚の上。左と真ん中の作品も、地元で活躍中の画家さんのものです。(右は草間弥生さんの珍しい図柄)

クマの喫茶店の絵は単に可愛いだけでなく、私にとっての「飲食店の理想的なあり方が描かれている!」と一目惚れして購入しました(笑)。

これほどの優しい世界には及ばなくても、こんな風にお客様がそれぞれの自分時間を心地よく過ごせるような店づくりを、これからも目指してゆきたいです。

 

無駄話も含め長い文章になりましたが、最後までご覧頂きありがとうございました。

またしばらくの充電期間を経て、営業再開いたします。

それまでお元気で。

 

2023/7/23

グッドモーニングカフェ